営巣場所の提供
先日仲良くなって私の手からヒマワリの種を持って行く様になったヤマガラ達。中でも「ヤマちゃん」と名付けた個体は朝から窓の近くまで来てヒマワリの種をせがんでくる始末です。
ヤマガラ達のこの行動ですが、私としてはとても嬉しいですし癒しの時間となっています。
さて、我が家にやってくるヤマガラは5羽居ます。ヤマちゃん以外の個体も徐々に慣れて、全員私の手からヒマワリの種を持って行くようになりました。
春は子育ての季節
そんなヤマガラ達の子育ての季節がもうすぐやってきます。
私は子供の頃に祖父から巣箱の作り方を教わって森の木に取り付けていました。それはオッサンになった今でも年中行事として行っています。
今年は特に、仲良くなったヤマガラ達のために巣箱を作って取り付けようと思います。
動画版も作りました。ページの最後に貼っておきますので良かったらご覧ください。
ヤマガラの巣箱の図面
まずは図面をご覧いただきたいと思います。
この図面のとおり作るとこういう巣箱が出来上がります。
標準的な形の巣箱です。毎年この巣箱を2個~3個作っては森や林の木に取り付けています。そしてほぼ全ての巣箱で子育ての様子を見ることが出来ています。
巣箱作りの手順
巣箱作りに必要な物は以下のとおりです。
1・杉の野地板
ホームセンターで一枚200円程度で売られている板です。杉でも松でも良いです。
この板は長さ1800㎜ 幅170㎜ 厚み12㎜でしたが、幅は150㎜程度の物でも良いです。
この板一枚で一個の巣箱が出来上がります。
2・道具類
道具を持っていない方は道具を揃える事から始めないといけないですね。
最悪Amazonで完成済の巣箱が売っているのでそちらを利用するのも手かなと思います。
なぜなら道具を揃えるお金と巣箱を作る手間を考えると買った方が安いからです。
ページの最後にリンクを貼っておくので良かったらご覧ください
自分で作るからこそ良いのだよ!という方は読み進めていただければと思います。
・スリムビス25㎜
杉の野地板は薄いのでスリムビスを使った方が割れにくくて作りやすいです。普通のコーススレッドビスでも出来ないことはありませんが、スリムビスの方が断然作りやすいです。
・えんぴつ
普通のHBで良いです。杉の野地板に図面とおりの線を引くために使います。
・丁番(ちょうばん)
ちょうつがいとも言います。屋根を開閉式にするために取り付けます。
・指金(さしがね)
直角を見たり、杉の野地板に真っ直ぐな線を引くために使います。
・ノコギリ
両刃のノコギリが使いやすいです。
・ドリル
杉の野地板が割れない様に、あらかじめ細いドリルの刃で穴を開けます。また、正面出入口はホールソーを使って穴を開けます。
・ドライバードリル
スリムビスをねじ込むために必要です。プラスドライバーでも行えますが、結構な量のビスを使いますのでこれが無いと手が痛くなってしまいます。
・ドリルの刃
細い物は2㎜ 太いものは6㎜を使いました。
・プラスドライバー
丁番を取り付ける時にプラスドライバーを使いました。
・定規(直尺)
指金は30㎝ですが、それより長い寸法を測るときに使いました。
・紐
写真には写っていませんが、木に取り付けるときに使う紐が必要です。なるべく丈夫な物が良いでしょう。
手順1 野地板に線を引く
図面をスマホに入れて表示させながら、杉の野地板にえんぴつを使って線を引きます。
図面をダウンロードして使ってもらえば良いと思います。
手順2 のこぎりで切り出す
えんぴつの線のとおりにのこぎりを使って切り出します。
ポイント のこぎりの刃の使い方
板の目に対して横切るように切るので細かい刃の方を使います。(板の目のとおり切る場合は大きい刃の方で切ります。)
足でしっかり踏み付けながら切りましょう。
切り出したパーツは全部で6個です。
手順3 出入口の穴開け
次に行う作業はヤマガラが出入りする穴を開ける作業です。
ドリルにホールソーを取り付けて穴を開けましょう。ホールソーの直径は30㎜です。
※ヤマガラやシジュウカラには28㎜が良いと言います。穴が大きいとスズメが意地悪をするからなのです。28㎜だとヤマガラより体が大きいスズメが入れないという事の様です。
今回30㎜で開ける理由は以下のとおりです。
・30㎜のホールソーの方が手に入りやすかったのです。Amazonなんかで念入りに探せば28㎜があったのかもしれませんが私の手元には30㎜しかなかったのでこれを使いました。
・森や林に取り付けるのでスズメはまず居ませんのでスズメに意地悪されることはありません。人家の近くに取り付ける場合はスズメに意地悪される可能性が高いです。
ホールソーが無い場合はカッターやドリルを使って穴を開けましょう。ギザギザになってしまっても大丈夫です。穴が開いていれば良いのです。
その4 組み立て
まずはスリムビスを打ち込む場所にあらかじめ穴を開けて割れにくくします。ドリルの刃は2㎜を使いました。
横板に正面の板を取り付けます。
背板を取り付けます。
底板を取り付けます。
今回の杉の野地板は乾燥していて反ってしまっていました。ご覧の様に飛び出してしまいます。
そしたら手で押して平にしてからスリムビスを打ち込みます。
反っていない板ならそのまま組み立てれば良いのですが、何しろ安い板を使うので曲がったり反ったりしているので修正しながら組み立てました。
横板の上の部分は余った部材を切り出して反りが相殺されるように取り付けました。
次に屋根を取り付けます。
丁番を取り付けるのですが、付属のネジが小さいので細いプラスドライバーを使ってビスをねじ込んでいます。
屋根を開閉式にするのには次の様な訳があります。
・次の営巣シーズンに入る前に古い巣材を取り出して綺麗に掃除してあげます。すると翌年も入ってくれます。古い巣材が入ったままでは嫌なようです。
・観察する時に屋根が開くと便利です。※中を見る時は短時間で退散するようにしています。
屋根の一部に細いドリルで穴を開けます。
その穴にスリムビスをねじ込んで容易に開閉しない様に固定します。
メンテナンスの時はスリムビスを外してお掃除をします。
底に水抜き穴を開けます。
6㎜のドリルを使って5カ所の穴を開けました。10mm位の穴でも良いです。
横に紐を通す穴を開けてから丈夫な紐を通しましょう。
紐の一方を縛っておいて、中から紐を引っ張り出せばOKです。左右二本出しておきましょう。
野鳥の巣箱完成
出来上がった巣箱です。今回二個作りました。過去に作って山に取り付けてある物と合わせると合計10個ほどあるでしょうか。
次回は取り付け編になります。
ちなみにAmazonで売っている巣箱はこちらになります。
今回作った巣箱に一番近い形です。道具を揃えるのと作る手間を考えると買った方が安いかもしれません。
動画版も作りましたので良かったらご覧ください。
楽しいバードライフを。